所長ブログ

行政書士事務所を経営する「所長」が、日常の業務で感じたことのあれこれを書いています。
 

平日だけど

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平日は基本的に事務処理と役所との連携に時間を費やしていますが、昨日は午後から出かけました。その途中にいつもお世話になっている方々に無沙汰見舞いをして、それから友人宅を拝借物を返却のために訪問しました。

本日の走行ルートこれだけで116KM走行。まだまだドライブは苦にならない。

本籍

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1298493.jpg私の取り扱いの多い、相続関連や成年後見の業務には、戸籍が非常に大きな役割を果たしています。

幕末からの戸籍を何度も扱っていると、明らかに本籍地がよく移動していることに気が付きます。クライアントが「うちの本籍はここ」と信じておられるところに、ご先祖の戸籍はなく、さほど遠くはない住所から移籍を繰り返していることがままあります。

つまり、「本籍は重要な場所であるから動かさないもの」という現在よく見られる観念は、ある時期までは無かったようです。

戦前の戸籍がよく移籍を繰り返していたのは、それが「住民票」としても使われていたからです。借家住まいならまだしも、家を購入して一家を構えたなら、そこに移籍したのは当然です。

ところが、社会情勢がかわり、人間の移動が多くなると(特に徴兵の都合もあって)、戸籍制度では現住所の把握が難しくなって、市民世帯台帳を作成し、町会が把握をするようになりました。

これが戦後の住民登録法に結びついたのですが、屋上屋を重ね、とうとう戸籍制度と住民台帳制度の統合は望むべくもなくなってしまったようで、その方式の始まりは日中戦争にあったわけです。

韓国法でも反致が

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01BK04002008.jpgこのところ暫くは、業務に専念しブログの書き込みはしていませんでした。ところが、以前書いたことに誤りがあることが判明したため、訂正しておきます。

国際渉外と相続

上記の記事で「わが国でもっとも渉外相続が多いと思われる韓国(大韓民国)では「相続の準拠法は被相続人の本国法」となっています。つまり反致は起こらず韓国の相続法が適用されます。」と書きましたが、実は韓国の国際私法では、日本に在住している韓国人が遺言書で明示的に「相続は日本法による」と記載した場合には反致が起きることがわかりました。

これは、具体的な業務で、提携先の韓国の法律事務所と打ち合わせていて指摘されたことです。なかなか一筋縄では行かず、渉外的な業務では、やはり外国の法律事務所との提携が必須であることを再認識しました。

政府の法的措置

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今日のNHKニュースで「政府 辺野古への移設工事再開へ きょうにも法的措置に入る方向」というものがありました。

つまり、アメリカ軍普天間基地の名護市辺野古への移設をめぐり、沖縄県が埋め立ての承認を撤回したことに対しての法的措置です。

政府 辺野古への移設工事再開へ きょうにも法的措置に入る方向

okinawa.jpgこの「法的措置」とは、記事によれば「行政不服審査法に基づいて、国土交通大臣に撤回の効力を一時停止するよう申し立てることや、撤回の取り消しを求める訴訟を起こすことなど」ということです。

なぜ沖縄県ではなく国土交通大臣に撤回の効力停止を申し立てるんでしょう。この件に関しては記事中にある「行政不服審査法」の条文を読んでも解答はありません。

地方自治法第二百五十五条の二の1項に「法定受託事務に係る次の各号に掲げる処分及びその不作為についての審査請求は、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該各号に定める者に対してするものとする。この場合において、不作為についての審査請求は、他の法律に特別の定めがある場合を除くほか、当該各号に定める者に代えて、当該不作為に係る執行機関に対してすることもできる。」とあり、その1号「都道府県知事その他の都道府県の執行機関の処分 当該処分に係る事務を規定する法律又はこれに基づく政令を所管する各大臣」と書かれていることから、国土交通大臣に不服申し立てを行うことになるわけです。

ある意味では、簡易的な裁判を国土交通大臣を裁判所と見立てて訴え出るようなイメージですが、この場合は「違法」だけではなく「不当」な処分からの救済も申し立てることができることが訴訟との相違点です。

また、「撤回の取り消しを求める訴訟」というのは、「行政事件訴訟法」に基づく抗告訴訟になります。

成年後見の説明会を開催

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 昨日、クライアントのご要望で親戚、知人、関係のソーシャルワーカーも含めた成年後見制度についての概要説明会を開催しました。

既存の資料のみと、法律の条文のみで約3時間ほどでご説明しましたが、活発に質問も出て有意義な説明会になりました。

01BK04007001.jpg 今年からは、政府の旗振りが法務省から厚生労働省に移ったこともあり、まだまだ一般に認知されているとは言えず、また誰のために、何のために存在する制度なのかも、なかなか分かりにくいものです。特に、ご自身の終活のための任意後見であれば、遺言書作成まで含めて考える必要があり、まだ意思がはっきりしている段階、事理を弁識する能力がなくなったとき、そしてお亡くなりになった時の各段階で必要な契約、制度をよく検討する必要があり、遺言書作成がその集大成であることもよくご説明しました。

時間が掛かる

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6382761.jpg 行政書士の業務はとにかく時間がかかります。といっても、その範囲はとても広く千差万別ですが、「お願いします」「承知しました、ではこれをどうぞ」と結果をお渡しできることはほぼありません。官公署に提出する書類の作成」という典型的な業務であっても、国の省庁と地方公共団体のほぼ全てに提出する書類の作成ですから、こちらが勝手に作成した書類を提出するのではありませんし、その内容も千差万別です。

 ところが、行政書士会が作成した統一的なフォームをうけつけていただける場合もあります。それが「戸籍謄本住民票の写し等職務上請求書」です。弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士又は行政書士が夫々のフォームの職務上請求書を使用して戸籍謄本等を請求するわけで、これは一括して関連する証明書を取得するには必須のものとも言えます。

 業務上は窓口で請求することは稀で、ほとんど郵送ですが、その時に一般的な委任状と請求書で「生まれてから亡くなるまでの」戸籍証明を取ろうとすると、一通ずつやりとりをすることになり、とても無理ですが、この請求書で「○○氏の出生から死亡までの戸籍」を請求すると、その通りに返送していただけますので、とても手間が省けます。

 しかし、それでは時間は郵送に掛かる日数程度で十分かというとそんなことはありません。私は一通の戸籍謄本を取るのに二週間はかかると考えています。ところが先日のこと、一度も本籍を動かしていない人の出生からの戸籍を請求したところ、発信から受信まで一ヶ月かかりました。
 どうしてこれだけかかったかと言うと、その方の現戸籍、改製原戸籍、そして結婚前に記載されていた親の戸籍(改製原戸籍)その改製原戸籍、の4通をその役所の係りが遡りながら検索して発行する手数が掛かっているわけです。

 もし、本籍が他の市町村に移されていたら、またやり直しです。クライアントには最初から非常に日数がかかるということをお伝えするとともに、その間、小額とは言え郵送料や発行手数料などの実費が発生し続けますので、預かり金から事後精算をする必要があるわけです。

外国人による会社買取

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 しばらく事務所を空けているうちに時間が経ってしまいましたが、外国人の在留資格「経営・管理」を取得することについて書いた記事に少し追加することにします。

外国人の会社設立

01CTY02073.jpg 同国人から、経営を譲渡するという話があり、経営者への転進を決意し在留資格を変更する場合など、既に設立されて営業中の会社を買い取って、経営を引き継いで「経営・管理」への在留資格変更申請を行う手続は以下の通りです。

  1. 会社法上の手続に従って、株式の買い取り手続
  2. 代表取締役として選任
  3. 登記手続
  4. 「経営・管理」への在留資格変更申請手続

上記のような手順を踏む必要がありますし、また次の条件もあります。

  • 事業規模が常勤職員2名以上
  • 資本金または出資総額が500万円以
  • または、それに準ずる

 1.の会社法上の手続とは、(別段の定めの無い場合)取締役会設置会社であればその決議、それ以外であれば株主総会の決議が必要です。また、株式発行会社でない場合には、(実務上)合意書面を作成しておく必要があります。

 先日も「日本に数千万の不動産を購入して賃貸している。この事業で経営・管理の在留資格がとれるものか」と相談を受けたことがありますが、これは無理です。宅地建物取引業の免許を取って、実際に営業している実態があれば別ですが、単なる大家では駄目です。

 詳しくお聞きになりたい場合には、遠慮なくご相談ください。

外国人の会社設立

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 外国人の就業可能な在留資格には「外交、公用、教授、芸術、宗教、報道、経営・管理、法律・会計業務、医療、研究、教育、技術、人文知識・国際業務、企業内転勤、興行、技能、技能実習、特定活動(ワーキングホリデー、EPAに基づく外国人看護師・介護福祉士、ポイント制等)」の18種類があることは、過去にもご説明したことがあります。(このほかに「高度専門職」がありますが、別次元のものとして、ここでは考えません)

外国人労働者

01CLP21178.png 私たち行政書士は、外国人留学生が卒業するにあたって、日本にもっと住んで経験を積むために在留資格を取りたいとの相談をうけることが多いのです。上記の「経営・管理」(旧投資・経営、2015年4月改定)で、会社を設立してビジネスを始めるということです。留学生といっても、語学学校、専門学校から大学、大学院までありますが、卒業後は会社をつくってビジネスを始めるという選択肢です。

 この在留資格には学歴制限はありませんから、中退だとか卒業前でも条件としては大丈夫ですが、綿密な事業計画書が求められます。つまり、最初から学ぶつもりが無いのに、留学生を偽装して入国したんじゃないかとの疑いを払拭する必要があるわけです。

 「会社設立」と書きましたが、必ずしも会社の設立ではなくても、「駐在員事務所」「日本支店」という形態もありえますし、設立は「株式会社」も「合同会社」も考えられます。

 一般的には「株式会社設立」の設立で経営管理資格を取ることが多いでしょう。そして500万円の出資ということになります。

 500万円の出所も、自分で日本国内で稼いだということになれば最悪です。働くことの出来ない留学ビザで稼いだということを告白するようなことになってしまいますので、多くは海外の両親などからの出資を得たという流れを証明する必要があります。


海外居住の外国人よりは、国内に居る留学生は会社設立も簡単ですが、細かい申請書類などがありますから、少なくとも卒業の半年前からは準備に入らないと間に合わないでしょう。

実際の申請は千差万別です。起業も視野に置いている留学生の方は、あらかじめ遠慮なくご相談ください。また、各地の行政書士会などが相談会などを実施していますから、そこでイメージを掴むのも良いかも知れません。

公証人

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 皆さんは公証人や公証役場というとどんなイメージがあるでしょうか。私は行政書士を始める前には「確定日付」を取るところというイメージしかありませんでした。それも、かなり昔から火災保険の質権設定に確定日付を取ることはやらなくなっていました。

732044.jpg しかし、海外での自宅を買ったり手放したりの不動産取引をやったので、現地の弁護士から私に書類作成と証人のサインを依頼されたことがあります。そこで、わざわざ公証役場にでかけたのですが、定型的ではない英語の書類の作成に非常に手間取って一度は現地の弁護士から突っ返されたこともありました。

 それは別として、今では公正証書遺言とか、任意後見契約公正証書などの作成でとてもお世話になっています。そして、あまり皆さんご存知ないのですが、依頼人のところまで出張していただくこともできます。

 そして、私は遺言書で、遺言執行人になることを指定されていることも少なからずありますが、この中で開扉権限をもらって、銀行の貸金庫を開けることも想定しています。このときに公証人に出張いただいて、事実実験公正証書というものを作成してもらいます。

 公証人の作成する公正証書というのは、とても証拠能力の高いものと評価されますので、そのためにも常々公証人とのお付き合いを深めておきたいわけです。


 話は飛躍しますが、私は将来的には、行政不服審査の分野にも進出しようと考えています。実際には、全国的に見ても行政書士がこの分野で活躍しているという実態はありません。やはり争いごとを嫌うという風土と、弁護士の専門分野である行政事件訴訟の世界になるからです。

 しかし、行政庁自身が審査庁となって職員から審理員も出して審理を行う行政不服審査は、これから行政組織が強くなって行くためには避けて通れない道だろうと考えています。

 その中で、代理人として立証活動を行っていく過程で実質的証拠力の高い事実実験公正証書を使うことも想定して置きたいと思っています。

任意後見契約

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 これまでも何度か成年後見制度について書きました。今回は、私が任意後見契約(あえて制度とは書きません)に注力している状況を少し書いておきたいと思います。

成年後見と外国人
法定
成年後見

 典型的な後見人申立の事例として「認知症の母親に代わって銀行で預金を引き出そうとしたら、引き出せず成年後見制度を利用してくださいと言われた」などということがあります。

01MIL74058.jpg 私の同業者にも「成年後見人には、通常は親族が就任するもんだろう。任意後見で、親族ではなく行政書士に依頼するのは訳ありだから難しい」と敬遠する意見を聞いたことがあります。

 無難な仕事を引き受けたいという意識は私にも理解できます。しかし、私が行政書士を目指した色々な理由のひとつが「社会への恩返し」で、それを考えると社会には親族に後見を依頼したくない人も大勢いるのも事実です。そういう人たちも、自分で判断がつかなくなった段階で「法定後見」の審判がなされるのではなく、自分の意思で「後見契約」を結びたいと考えるのは決して不思議ではありません。

 特に、大きな財産を抱えてその管理を親族には任せたくないと考える方は多いのです。これは法定後見の審判を行う家庭裁判所の判断もその方向にあるくらいですから、無理からぬことで、その要望に応えるのが私たち専門職です。

 私はこのような事例では、かなりの時間と手間をかけて契約内容を練り、遺言書作成まで含めた事務委任契約書を作り、それなりの報酬をいただきます。

 一方、心配するほどの財産があるわけではないが、自分の思い通りの最期を迎えたいという方のためにはかなり定型化して簡便な契約を結び、実際に後見監督人が選任されて任意後見が始まるまでは、ほとんど報酬が発生しない方式を取ることにしています。
 この場合は、同時に類型的な後見契約を結ぶことが多いので、私の職業としても、引き合わないということにはならないのです。