除票の保存期間の延長

昨日(令和4年1月23日)に、戸籍の附票の記載事項について変更が実施されたことについてお伝えしましたが、実はそれだけではなく、保存期間が大きく延長されていることが大きな意味があります。

「デジタル手続法」及び「住民基本台帳法施行令」のが令和元年に改正されたことにより現在は5年間しか保存されていない戸籍の附票の除票(ご本人が亡くなったため消されたもの)が、150年間保存されることになっているのです。

これは、行政書士が過去の相続について遺産分割協議書の作成を行う場合にも非常に意味があります。現在は実際に不動産の登記簿に記載されている名義人と戸籍(の除票)に記載されている人物の住所が違う場合に、住民票の除票や戸籍の附票の除票などで同一人物であることを証明しようとするのですが、あまりに相続の発生が古すぎる場合には、そのやりかたが不可能になってしまうことが往々にして生じることがあります。その時でもなんとか他の方法を探るわけですが、今回の改正で除票が証明の手段として有効に活用され続けることになったわけです。

 昨日お伝えした改正住民基本台帳法の一部施行による記載事項の変更は、この延長による個人情報への影響に配慮が働いているものと考えることができます。

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